てんかん

「てんかん6話」静岡てんかんセンターでの2週間、そして一時退院

先日、てんかんと診断されるまでの話を1話に、

1話

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「てんかん1話」子供がてんかんと診断された日のこと

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診断された後すぐに夜中に全身強直の発作を発症し、入院するまでを2話に、

2話

「てんかん2話」救急車で緊急搬送、入院生活のはじまり

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その後、2つ目の病院へ転院、検査に続く毎日と2剤(イーケプラ、ピムバット)が効かなかったところまでを3話に

3話

「てんかん3話」薬を試す日々、難治性てんかんと診断されるまで

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そして4剤目でも効果がなく、静岡てんかんセンターへの転院が決まるところまでを4話に残してきました。

4話

「てんかん4話」4剤で効果なし、静岡への転院決定

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5話では遂に2つ目の病院を退院し、3つ目の病院「静岡てんかんセンター」へ入院するところまでを残しました。

5話

「てんかん5話」2つ目の病院退院、静岡てんかんセンター入院

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今回の6話では「静岡てんかんセンター」で入院していた2週間について残しておきたいと思います。

1週目 6月7日〜

6月7日・・・4回しかこなかった発作

前回の記事でも触れたように、バロプロ酸ナトリウムを服用し始めてから、発作の回数が激減したものの、6月7日は4回しか発作が出なかったのでした・・・!

これまで毎日数十回の発作が出ていたのにもかかわらず、急にです・・・!

服用し始めた最初の数日で既に発作の出方は変わっており、数時間空く事も増えていたので

kasa
この薬効いているぞ・・・?

という感覚、実感はあったのですが、6月7日は4回しか発作が来ないという最高の1日となりました。

バロプロ酸ナトリウムを服用し始めた数日は、発作は数時間おきとなり、一度起きると5回程群発するという状態でした

6月8日・・・遂に発作がない1日

最高の1日を終え、てんかんセンターで初めて夜を越し1日が始まりました。

これまでは睡眠の前後の眠りの浅い「入眠時」と「起床時」が発作の発症しやすいタイミングでしたが、はじめての朝も発作を起こさずに過ごす事ができました。

初日から2日間は「脳波室」を貸切り、脳波をつけて外には出られない状態でしたので、中でおもちゃやDVDを見ながら過ごしていました。

 

朝ご飯を食べ、

絵本を読み、

DVDを見て、

洗髪をしてもらい、

 

お昼ご飯を食べ、、、

(発作がまだ来ないぞ・・・?)

 

お昼寝をして、、、

部屋の移動をして、、、

 

(発作がまだ来ないぞ・・・?)

 

 

夕飯を食べ、、、

歯磨きをして、、、

絵本を読んで、、、

 

 

入眠、、、、

(おおお、、、、?発作がなかった・・・!?)

 

と、なんと、1ヶ月半ぶりほどに、発作のない穏やかな1日を過ごす事ができたのです・・・・!!!!

 

これまで、発作があるのが当たり前で、1日数十回発作がある生活をしており、息子と買い物に行ったり、保育園に行ったり、当たり前の生活ができていた毎日の有り難みを感じずにはいられない毎日でしたので、、、、

kasa
もしかして、、、当たり前の毎日がすぐ近くに来ている・・・!?

と、

本当に嬉しい、ありがたさを噛み締めた1日でした。

6月7日〜13日・・・発作がこなかった1週間

そして、てんかんセンターでも検査が毎日続くのでした。

kasa
てんかんセンターでは検査を立て続けにやってくださり、本当にありがたかったです・・・これまでの病院では、脳波をやるにもMRIをやるにも予約が埋まっており、1週間、2週間またされるのはザラでしたので。。。

 

てんかんセンターで行った検査は

ポイント

・脳波(個室で検査→相部屋のカメラの2日間)

・MRI検査

・CT

・血液検査

・髄液検査

・PET検査

・SPECT(発作無し状態)

だったと記憶しています。

 

kasa
特にSPECTは発作がある時とない時の2回を撮りたかったようでしたが、幸い発作が落ち着いていたため、発作がないときのものを検査時に撮りました。

 

いずれの検査も最初の1週間で殆ど実施をしてくださり、なんてスピード感のある病院なんだ・・・と驚いたのを覚えています。

 

そして、、、、

 

この1週間の間も、、、

 

なんと、、、、

 

発作が一度も起きなかったのです・・・・!

 

 

 

親としてはなんとも喜ばしい気持ちと同時に、これまで1ヶ月間以上地獄のような毎日を過ごしていたのはなんだったんだ・・・?悪夢の中にいただけのか・・・?と、今いるのが夢なのか、これまでの間が悪夢だっただけだったのか?なんだか不思議な気持ちになっていたのでした。

外泊ができるぞぉぉ〜〜

そして、状況が良くなっている事、息子が入院でかなり体力が有り余っている事、を考慮して先生に

kasa
週末は外泊してもいいですか・・・?

と恐る恐る相談してみると・・・

 

先生「全然だいじょうぶですよ!まだ病院としてはコロナもあるので、あまり人混みには行かないようにしてくださいね。とだけお伝えしておきますね〜。」

とのお返事が・・・!

 

神すぎる・・・!

きっと息子の入院生活でのストレスフルな状態も理解してくださっての言い方だったのだと思います。

 

 

他の方々のブログなどから、てんかんセンターは検査などがなければ、外泊や外出などにも柔軟に対応してくださると認識はしていましたが、本当にそうだった・・・!!!

前の病院では1ヶ月間同じフロアから外に出れなかったことを考えると神すぎる・・・!!!

 

なので、、

即答で

kasa
息子のためにも週末はそうさせていただきます・・・!ありがとうございます・・・!

と返答させていただきました。

 

 

週末は動物が大好きな息子と病院近くの「日本平動物園」に行ったのでした・・・!

親子ともどもリフレッシュになり、翌週への入院生活もポジティブに迎える事ができました・・・!

本当に寛容な先生方に感謝です。

2週目 6月14日〜

1週目から引き続き発作はない状態が続いており、先生からも

先生「おそらくバロプロ酸ナトリウムが効いているのだと思います。検査はできない事も多いですが前の病院から取り寄せできましたし、まずはこのまま発作がないことを祈りましょう」

とお言葉をいただいており、良くも悪くも検査は一通り終わり、後は結果を待つ状況になっていました。

 

そして突然先生からお声かけいただき、

先生「検査の結果が一通り出揃いましたので、明日30分ほどお時間いただけますか?もしかしたら奥様も一緒の方がいいかもしれないです。」

とのこと・・・

わかりました。何時でも構いませんので、明日よろしくお願いします。
kasa
内心(奥様も一緒に、ってどいういうことだ・・・?何か検査でよくないことでもわかったのか・・・?)
kasa

と先生からの「奥様も一緒に」という言葉にひっかかりながらも、翌日にお話を伺うことになりました。

 

手術ができるタイプと判明

そして先生と面談が始まると、

先生から早速、

先生「お子様は手術が可能なタイプの前頭葉てんかんであるとわかりました。手術をされるかどうか、検討してみてください。」

とお話しが・・・!

その後も手術可能と判断するに至った検査の結果について、説明をしてくださりました。

 

もちろん即答でお願いします!と言いたかったのですが・・・

 

いざその話が来ると、てんかんという薬では根治が難しい(不可能な)病気において、手術ができて根治に近い状態に持っていく事ができる、という事は願ってもみない事でした。

ただ、いざ目の前にそれが差し出されると、

 

あれ・・・?

息子の頭にメスを入れるのか・・・?

 

と急に恐怖心が出てきました。

(多分、私たちの顔にも出ていたと思います・・・)

 

それをみてか先生から、

先生「脳外科の先生と話してみて最終的に判断されてみてはどうでしょうか?」

とお声かけをいただきました。

 

 

 

脳外科手術をすることに決定

脳にメスを入れることには躊躇しましたが、やはり結論としては

kasa
手術をすることにします。よろしくお願いします。

と返答したのでした。

 

背景にはいくつかあったのですが、決め手だったのは「手術の後遺症の発症確率がかなり抑えられた手術が可能」ということでした。

 

脳外科の先生と面談したところ、息子のてんかんの原因は前頭葉の右側にある事が判明しましたが、そこは運動を司る位置からは離れており、運動機能で後遺症が出る可能性が低いと説明してくださりました。

また、言語を司るのは前頭葉のようですが、息子は右利きでして、多くの場合(9割ほど)で右利きの人の言語は左脳の前頭葉で賄われているとのことでした。つまり、息子の右脳の前頭葉の一部を摘出しても言語能力への影響は少ないと考えられるとのことでした。

そして、運動能力にも言語能力にも共通して言えることは、まだ息子は3歳であることから脳の一部を摘出して後遺症が多少残ってしまったとしても、年齢を重ねるごとに他の脳の箇所が摘出部位の働きを補い、後遺症はほぼなかったような状態まで回復する事が予想される。とのことでした。

これは息子がまだ3歳だから言えることであり、脳が発達して状態である成人や、6歳程度であっても少し状態は変わってくる。とのことでした。

手術をすると判断に至ったポイント

❶運動能力を司る部位から手術部位が離れている

❷言語能力を司る部位ではないと思われる

❸たとえ❶と❷で後遺症となっても、年齢を重ねれば他の脳の部位が補填してくれる

 


また、手術を判断したタイミングでは発作自体は落ち着いており、このまま手術をしなくても、薬を飲んでいれば発作は起きないのでは・・・?とも思いましたが、やはり他の方のブログやTwitterをみると、数ヶ月後に再発、という方が多くいらっしゃいました。

看護師の方にも相談してみましたが「我々からすると手術ができる、という子がいたらほんとに良かったね〜。と抱きしめてあげたくなる。手術ができない子がほとんどなので。。。」と会話の中で教えてくださりました。

 

そういった他の方の症例や、殆どの方は手術ができない、そんな現実も加味した上で判断をしました。

急に決まった退院 6月23日

急に今後の手術が決まった事もあり、それまで入院を続けるのか、それとも退院するのか、先生と話しました。

すると先生からは

先生「発作も落ち着いていますので、一度退院をしてから再入院という形にするのはいかがでしょうか?」

と話がありました。

 

事実、発作も落ち着いていますので、我々親としても自宅で息子と過ごした方が、息子もストレスフリーで過ごす事ができるだろうなと考え、一度退院した上で再入院、ということに賛成しました。

 

先生から手術の話があってからすぐにこの日が来てしまいました。

上記ツイートのように、あっという間に退院が決定→退院の日・・・となったため、一緒に入院をしていた皆様にご挨拶もろくにできずに退院することとなってしまいました。。。

せっかく良くしていただいていたのにごめんなさい・・・

 

退院日は前回の病院のような涙やネガティブなものではなく、ポジティブな気持ちで退院をする事ができました・・・!本当に前の病院の皆様、そしててんかんセンターの皆様に感謝です。

 

 

次回の入院に向けて

手術は9月の頭、入院は8月末

次の入院は8月末に決まりました。

今回入院していたフロア4Fとは異なり、3Fに入院することになるようです。

8月末から1週間は4Fに入院し、バロプロ酸ナトリウムの減量を行った上で9月頭に3Fへ移動、そして手術、その後1ヶ月ほど経過観察入院をして、9月末、もしくは10月頭に退院予定となりました。

手術の日程について

静岡てんかんセンターの手術日は月曜と水曜と決まっており、すでに8月末までは埋まっている状態でした。ですので最短でも9月頭の手術日程となりました。

 

今回の入院の退院日が6月23日ですので、およそ2ヶ月後に再入院となります。

入院までの期間は自宅で過ごすこととなりますので、症状が出ないかどうか?そして入院の日程をずらさないためにも体調を崩さないように、注意して過ごす必要があります。

先生からも

先生「体調にはくれぐれもお気をつけください・・・!」

と念押しがありました。

 

注意して過ごします。。。!
kasa

と返答したものの、どうし過ごしていくか考えないとな・・・と頭を回らすのでした。

 

次の入院までに日常生活を少しでも取り戻すために・・・

GWから保育園を休んでいる状態が続いていましたが、このまま発作が落ち着いた状態が続くのであれば保育園に預けたいな・・・という思いも出てきました。(息子も少しずつ「家に帰ったら保育園にいける〜?」と口にするようになっていました。)

先生に相談してみると

先生「保育園側が了承してくださるのであれば、もちろん預けて大丈夫ですよ。ただ、プールは一応やめておきましょうかね。」
先生「ただ、風向きは良くなっているものの、まだまだ園によっては受け入れ不可と断られてしまう患者の方の声もよく聞きますので、そもそもてんかんの子供を預かってもらう事が可能かどうか、保育園と話し合ってみてください。もし預かってくださるのであれば、素晴らしい園かと思います。」

と、保育園自体が受け入れてくれないパターンがかなりあることを教えてくださりました。

 

確かに、ブログやTwitterを見ているとそういった厳しい現実を突きつけられてしまっている方々の声を多く耳にしました。

 

ただ、そこに関しては、既に保育園と話が進んでおりましたので、

kasa
先生からの「集団行動が可能である」旨の一筆があれば、多少の制限は必要かもしれませんが預かってくださる事は保育園から了承いただいています。

とお答えする事ができました。

正直、ワーストケースの「このまま1日50回くらいの発作が継続する」場合を想定したときは、早く保育園を辞めて少しでもお金を捻出しておきたい、と何度も考えましたが、辞めずに今の園に席を残しておいて良かった・・・と感じました。

 

こうして、まだ一時退院時の不安は残るものの、無事に静岡てんかんセンターを退院し、次の入院に向けての毎日が始まるのでした。

ようやく、静岡転換センターを退院するまでの生活をブログに残す事ができました。

8月1日現在、次の入院までの時間が近づいてきましたが、次は次回の自分達の入院にもまとめている「付き添い入院時に買っておいてよかったものリスト」についてまとめてみようと思います。

 

  • この記事を書いた人

kasa

アラサー男|息子たち誕生➡︎教育費(1400万)に不安絶頂➡︎資産運用がんばる➡︎息子氏てんかん診断➡︎家族一致団結で乗り越えるぞぉぉぉ!!!|パパママさん一緒に頑張ろう |同じように難しい病と闘う本人とそのご家族の皆様と繋がれますように

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