退職金1000万円で資産運用デビューしよう【定年で退職する皆様へ】
こんにちは。kasaです。
先日に下記のツイートをしました。
退職金で大切なのは「使い方」ではなく「増やし方」だと親世代には伝えた方がいいかも。 サラリーマンは1000万円もの大きな大金を一度に手にすることはなく「使い方」を考えがち。ただ、1000万円があれば利回り5%で毎年50万円も受け取れます。 選択肢に「増やし方」を入れてみては?
退職を機に多くの人には数多くの変化点があります。
- 毎日の仕事が無くなる
- 毎月の収入が減る(給料➡︎年金)
- 自由に使える時間が増える
が大きな変化点だと思います。
自由に使える時間が増える一方で収入が少なくなることで「お金の使い方」が定年前に比べて大切になることが分かりますね。
特に退職時に付与される「退職金」は大金ですので使い道が重要です。
この記事のポイント
- 退職金1000万円の「使い道」ではなく「増やし方」がわかる
- ローリスクからハイリスクまで投資の種類がわかる
- 資産運用を始める事によるメリットがわかる
退職金で資産運用を始めるメリット
まずは退職金の使い道として「資産運用」を始めてみるメリットについてまとめてみましょう。
資産運用がリタイア後の趣味になるかも?
メリットの1つ目としては「趣味として資産運用を考える」です。
これまで仕事で忙しい毎日を過ごされてきた方ばかりでしょうから、仕事に変わる趣味を探されている方も多いのではないでしょうか?
資産運用の多くは「為替」や「株価」に左右されるものが多く、常に価格が変動し続けます。
為替や株価は世界情勢に左右されるため、毎日最新のニュースを理解しておいた方がうまくいくことが多いです。
退職されて空いた時間を「ニュースや株価チェック」に充てて「趣味としての資産運用」を確立してみるのもいいかもしれません。
次は資産運用を続けた際の「金銭的なメリット」について確認してみましょう。
年利5%なら15年で2000万円に増えるかも
上の図は退職金1000万円を利回り5%で15年間運用した図になります。
見ていただければ分かる通り、15年間で資産は2078万円となり、元々の1000万に対して2倍以上の額になっていることがわかります。
1000万もの大金を「どう使おうか」と悩まれると思いますが、資産運用をうまく進めることができれば、逆に資産を「増やす」ことだってできるんです。
ただし「増える可能性」がある一方で「減る可能性」があることも忘れてはいけません。
資産運用に元本割れのリスクはあるのか?
結論「元本割れのリスクはあります」というのが答えです。
リスクとして考えられる例を挙げると
元本割れをするリスクの例
・株式投資で投資先が不正により株価が下落するリスク
・不動産投資先の火事で不動産価値がなくなるリスク
・金(GOLD)投資で泥棒に金を盗まれるリスク
などが存在します。
ただし、資産運用には様々な種類の投資方法が存在し、一人ひとりの個人の志向や資金に合った投資法を探すことができます。
安定志向なのにハイリスクハイリターンの投資をしたところで誰もいい思いをしませんからね。
自分にあったリスク・自分似合ったリターンに見合った投資方法を探せばいいだけです。
1000万円で行える資産運用の種類
資産運用には大きく分けて「8種類」の資産運用が存在します。
8つの資産運用の種類
- 株式投資
- 不動産投資
- REIT
- 金投資
- 保険積立
- 債権
- 定期預金
- FX投資
それぞれの投資方法においてメリットとデメリットが存在しますが、どの投資方法も「リスク」と「リターン」の関係で表すことができます。
今回は8つの種類の投資法をリスクとリターンの関係から、3つの分類に分けてご紹介したいと思います。
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ローリスク・ローリターン型
まずはじめに、リスクもリターンも低く「安定した」投資方法であるローリスク・ローリターンの投資法についてみてみましょう。
株式投資(長期保有)
まず初めに長期保有で株式投資を行う方法をご紹介します。
株式を長期的に保有するメリットは「配当金・株主優待」を定期的に受け取ることができる点です。
株式投資(長期保有)の例
・銘柄:日本たばこ産業
・株価:1983円(2020年4月16日現在時点)
・配当金(/年):154円(/株)
・株主優待(/年):2500円相当の自社製品(※1年以上の保有者に限る)
・配当利回り:7.76%
こちらの例で出したJT(日本たばこ産業)に1000万円を全て投資した場合、77万6千円(1000万円の7.76%)が毎年配当金として手元に入ります。
長期保有となりますので、株価が上がれば「買値ー売値」で得られる売却益(キャピタルゲイン)も利益となります。
一方、株価が下がってしまった場合は「買値ー売値」のマイナス分が売却損となってしまう可能性もありますので、注意が必要です。
こんな方にオススメ
・株価の変動に一喜一憂せずに「静観」できる方
・毎日手を動かして投資をするよりも「ほったらかし投資」に興味がある方
・日頃よりニュースをに関心があり、世界情勢に詳しい方
・株式投資として「応援したい企業」がある方
あくまで「投資」としての株式投資の紹介ですが、数ある企業の中から投資先を選び、大切なお金を投じるわけですから「応援したい企業がある方」や「これから伸びる企業予想がある方」などは積極的にこの投資方法を選択してみてはいかがでしょうか?
金(GOLD)投資
ローリスク・ローリターンの2つ目の投資方法は金投資です。
「純金積み立てコツコツ」でお馴染みの投資ですね。
金(GOLD)投資を行う最大のメリットは「有事の金」と言われるように、世界情勢に左右されない金としての価値を確保できる点です。
上の図は日経平均と金の価格の推移を表したグラフで、日系冷え菌が大きく上下している時も金の価格は変化せず、有事の際も影響を受けづらいことがわかります。
金投資の例
・方法:田中貴金属の純金積み立て
・価格:月々3000円から
・特徴:積み立て投資のためドルコスト平均法で負けにくい投資ができる
・強み:金(GOLD)を手元においておくことができる
こちらの例で出した田中貴金属の純金積み立てに1000万円を全て投資した場合、配当金などのインカムゲインは入りません。
金(GOLD)投資の強みは「世界情勢に左右されない金に投資をする」ことであり、毎年のインカムゲインを目当てにするものではありません。
あくまで「守り」の投資である点には注意が必要ですね。
こんな方にオススメ
・金(GOLD)を手元に置いて安心したい方
・一気にお金が手元から消えるのではなく「積み立て」が良い方
金投資は資産を増やす投資というよりも、社会情勢から資産を「守る」投資であると認識した方が良さそうですね。
金投資についてまとめた記事がありますので、よろしければ参考にしてみてください。
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小学生でもわかる金投資【守りの資産運用】
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ミドルリスク・ミドルリターン型
次にミドルリスク・ミドルリターンの投資方法についてみてみましょう。
不動産投資
ミドルリスク・ミドルリターンの1つ目は「不動産投資」を例にあげました。
不動産投資といえば初期投資額が大きいイメージがあると思いますが、退職金としてまとまった現金があれば不動産投資にもチャレンジができます。
不動産投資の例
・商品:1K中古マンション
・価格:1000万円
・家賃:毎月5万円
・元本回収:17年
・特徴:初期投資で大きな金額が必要だが、一度払えば家賃は安定
・強み:不動産という現物を手に入れることができる
こちらの例で出した1Kのマンションに1000万円を全て投資した場合、家賃という形で17年間かけて初期投資額の回収を行い、それ以降は全て利益となります。
不動産投資のデメリットは「初期投資額が大きい」ことですが、退職金でまとまった現金が手に入るのであれば、メリットが大きい投資法ですね。
こんな方にオススメ
・退職金を現金でおいておくのが怖い方
・投資先が現物として残る方が安心する方
・不動産のメンテナンスについて抵抗がない方
・不動産価値の下落に対して抵抗がない方
・借主不在で家賃が無い期間も許容できる方
不動産の価値はこれから下がると言われていますので、家賃の低下やお客様がみつからないかもしれないというリスクを背負う覚悟が必要です。
ただし、不動産の価値が上がればキャピタルゲイン(売却益)も狙うことができます。
REIT
ミドルリスク・ミドルリターンの2つ目の例はREITです。
上の図がREITの流れを示した図ですが、REITとは不動産の不動産投資のことを指しています。
REITでは投資家から投資法人へ手数料を払う代わりに、投資をする不動産の選定や運用・管理を全て投資法人が請負ってくれます
不動産屋から割高で不動産を購入させられたり、割高なタイミングで購入するリスクを避けることができる点がメリットですね。
REITの例
・商品:REIT
・金額:10万円〜
・利回り:7.93%
・特徴:積み立て購入もできるためドルコスト平均法で負けにくい投資ができる
REITは株価と同じように評価額が上下しますので、利回りも変わります。
こちらの例で出した利回りが続きREITに1000万円を全て投資した場合、79万3千円(1000万円の7.93%)が毎年配当金として手元に入ります。
こんな方にオススメ
・不動産投資に興味がある方
・高利回りで儲けたいと考えている方
・ある程度の元本割れなら許容できる方
・一度に1000万円を払うのではなく分割払いが向いている方
REITにかかわらず、不動産の価格はこれから右肩下がりと言われていますので、1000万円の元本が900万円になったりと「元本割れ」をしても許容できる方はREITを投資先として選ぶのもいいと思います。
REITについてまとめた記事がありますので、よろしければ参考にしてみてください。
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【小学生でもわかる】REITとは(メリット&デメリット)
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ハイリスクハイリターン型
最後にハイリスク・ハイリターンの投資方法についてみてみましょう。
ハイリターンを狙うためにはリスクを負うことが必要ですので、元本割れの覚悟を持った上で投資をするようにしましょうね。
株式投資(売却益狙い)
ハイリスク・ハイリターンの例として株式投資(売却益狙い)を紹介させてもらいます。
株式投資(売却益狙い)の例
・銘柄:日本たばこ産業(JT)
・株価:1983円(2020年4月16日現在時点)
・特徴:現在の株価に対して未来の株価が「上がるか下がるか予想」して株の購入を決める投資方法
・備考:投資先の直近の成長性や近い将来の世界情勢にも知見が必要
ローリスク・ローリターンの配当金狙いの株式投資とは異なり、元本割れのリスクをかなり負った投資方法となります。
「売却時の金額」ー「購入時の価格」がそのまま利益となりますので、現在の株価に対してこれから株価がどうなるのか予想する力が必要です。
株価は社会情勢や景気に大きく左右されるため、投資先の会社の知識だけではなく広い知見が必要な投資方法です。
こんな方にオススメ
・元本割れのリスクを冒してでも大きなリターンを目指したい方
・元本割れのリスクを許容できるだけの資金がある方
・一日中株価のチャートとにらめっこができる時間のある方
・価格の変動で元本が割れるという心理的ストレスに耐えられる方
株式投資(売却益狙い)は投資上級者向けの投資法であり、退職金1000万円で投資を始める方にはお勧めできない投資方法となります。
退職金が投資のスタートという方はリスクの少ない投資法を選択するようにしましょう。
まとめ
これまで退職金1000万円を使用した投資方法を紹介して参りましたが、いかがでしたでしょうか?
読者の方の周りで定年を控えている方、特に資産運用の経験がない方がいらっしゃれば、今回の内容を共有していただければと思います。
今回の記事が皆様にとって有益なものとなれば幸いです。